MacのWeb開発アプリケーション「Coda」の新バージョンが登場しました。
2007年に登場以来、5年ぶりの初のメジャーアップデートとなりましたが、細部まで作り込まれた非常に完成度の高いアプリケーションとなっています。
もはやエディタと呼ぶには相応しくないくらい多機能で、大抵のことはCodaのみで完結してしまいそうです。
Coda 2ではユーザーインターフェイスの変更などもあり、使い慣れるまでには多少時間がかかるかもしれません。ファイルブラウザや分割ウィンドウ、タブなどは、より使いやすくなっているように感じます。
プラグインには後方互換があるようで、「Zen Cording」はそのまま使えるみたいなので、ちょっと安心しました。
MacのWeb開発環境では「Espresso」というアプリケーションも使いやすくて気に入っていますが、今後どちらをメインに使うか悩むところです。
パニック (Coda 2)
Codaのちょっとした便利な機能として、ブックマーク機能があります。
編集ウィンドウ左下のコードナビゲーターから、コード中の任意の位置へ頭出しをするためのものです。HTMLのアンカーポイントのような仕組みです。
ブックマークを付けるには、各言語のコメント文の記述で、先頭に「!」を付加することにより、Codaがブックマークとして認識します。
詳しくはPanicのサイトに紹介されています。
Panic – Coda – Developer
Codaで制作効率をアップさせる、ちょっとしたプラグインの作成方法です。
プラグインを作成するには専用のツールが必要になります。Panicサイトの Codaデベロッパゾーンで「Coda Plug-in Creator」が配布されているので、こちらをダウンロードします。サンプルプラグインも同時に配布されていて、初めてプラグインを作成する際に参考になります。
「Coda Plug-in Creator」を起動すると新規ウィンドウが開かれます。
今回はシンプルに、選択したテキストに対して<p>、<div>などの任意のタグで囲むだけのプラグインを作成します。実は、サンプルプラグインにも同様のものが含まれていて、それをもとに作成しています。
CodaのプラグインのスクリプトそのものはPHP(またはCocoa)で書かれていて、上記のウィンドウではそれらを管理し、プラグインを構成していきます。
プラグイン編集中のウィンドウです。編集の大まかな流れは以下のようになります。
- コマンドの作成
プラグイン内のコマンドを作成します。作成したコマンドは左ペインに登録されて、右ペインで編集が可能になります。左ペインの「Shortcut」の箇所をクリックしてショートカットを設定することもできます。
- スクリプトの作成、または編集
作成したコマンドを選択すると、「Script」がアクティブになり、スクリプトを作成することができます。すでに作成されていると編集になります。スクリプトファイルはプラグインファイルに内包されます。
- 入力テキスト
入力テキストの扱いを指定します。選択テキストのみ、ドキュメント全体、選択なしなど。
- 出力テキスト
スクリプトを実行した後の、出力テキストの扱いを指定します。選択テキストを置き換え、ドキュメント全体を置き換えなど。
- ポインターの位置
スクリプトを実行した後の、テキストポインターの位置を指定したい場合にチェックします。その場合スクリプト内に記述する「$$IP$$」にポインターが移動します。
作成したスクリプトファイルには、このように記述しています。(<p>で囲む場合)
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#!/usr/bin/php <?php $fp = fopen('php://stdin', 'r'); echo '<p>'.fgets($fp, 1024).'</p>'; fclose($fp); ?> |
プラグインの作成が完了したら、保存して書き出されるプラグインファイルを「Application Support/Coda/Plug-ins」フォルダに入れます。これでメニューの「Plug-ins」から実行可能になります。